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阿波池田うだつの家・たばこ資料館
江戸時代から三好市池田町の山間部では「阿波葉」と呼ばれる葉タバコの栽培が盛んで、幕末から明治にかけて「阿波刻み」という名の刻みたばこ産業で繁栄しました。
最盛期には100軒以上あった町内の刻みたばこ業者は、100年近くにわたって町の文化や経済を支えてきたのです。
交通の要衝として、またたばこ等の集積地として発展した池田の旧街道には、当時のにぎわいぶりをうかがわせる、古い町並みが残っています。
その中でも「うだつの家」と呼ばれる旧真鍋家邸宅は、たばこ産業繁栄当時の象徴として、三好市指定有形文化財に指定されています。
「うだつ」とは、隣家からの火事が燃え移るのを防ぐため、屋根の上に作った装飾つきの防火壁のこと。
江戸時代以降は、裕福な商家の象徴とされてきました。
「うだつの家」では四季折々の花が咲く美しい庭園や、書院造りの構造をいかした離れ座敷なども公開され、当時の繁栄ぶりがうかがえます。
「うだつの家」の旧刻みたばこの作業場は「阿波池田たばこ資料館」として公開し、たばこ製造に関する資料約200点を展示しています。
当時の帳簿やたばこの葉、刻みたばこの製造工程で使われた機具類、たばこのパッケージなどで、たばこ製造の歴史を知ることができます。